夕方、馬場のスタジオで新曲のメロディラインを確認。お前はまじめだな、と揶揄されたことがあるが、創作には閃きだけでなく、それを具体化するための圧倒的な時間が必要だ。

表へ出ると、降りしきる冷たい雨。それが雪なら展開が変わっていたかもしれない。

繰り返す日々に時空が縮んで視界が薄暗い固まりのよう。

胸にある痛みを連結し、それを媒介としながら新しい世界性を獲得すること。それを増幅し、鋭く屹立する音へと変換すること。

これを聴いていた。

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The Smile『Cutouts』(2024)

キヌタ骨を人工骨に交換設置して約一年、聴こえ方は若干改善されたものの音楽を100%聴き取るにはまだまだ。来週、久しぶりに慶應病院のO医師に今後の相談をする予定。心拍数は正常に戻り気分も落ち着いた。寄る年波にサーフィン。

午後、中野で師匠とセッション。完コピ全く追いつかずぼろぼろ。終了後、別のスタジオに移動して新曲のメロディライン再構築。音程、言葉、喉との良い関係を探る。

数日前からアプリ測定の心拍数が異常値続き。昨日、いつもの通院で医師に相談、新たな投薬でしばらく様子を見ることに。しかし目眩がひどい、血圧が下がっているせいか。

アラン・リヴィエール

時の回廊をくぐり抜け
響き合ううたに出会った
耳に届かないその声
イメージだけが木霊する
闇に覆われた憧れの楼閣
崩れ落ちても何も見えない、見えない
悲しい気分はいつも
まるで霧に似た雨のように落ちてく
時の回廊をくぐり抜け
響き合ううたに出会った

暗喩の森を横切って
響き合ううたに出会った
うつむいて耳を澄ませた
君は大丈夫、大丈夫
月の向こうの銀河の岸辺
波打つ命打ち返して、打ち返して
寂しい気分はいつも
まるで恋してる女の子のひとみ
暗喩の森を横切って
響き合ううたに出会った

争い疲れた僕らは
言葉を選ぶ義務がある
静かな夜の波動に
鋭く光る闇をみた
月の向こうの銀河の岸辺
波打つ命打ち返して、打ち返して
寂しい気分はいつも
まるで恋してる女の子のひとみ
時の回廊をくぐり抜け
響き合ううたに出会った