急激に日が傾き始める16時過ぎ、多摩センターから準特急に乗り込み次の目的地、新宿へ向かう。

車内で時間の速度を測ろうとしているうちに闇が光を捉え、やがて時間の整合性を危うくする。

しかし灰のような暖かさ。しかし体は灰のようにくたびれて。

朝、京王線の新宿駅ホームでいつも通り電車を待っている。向かい側、三番線では到着した車両から多くの人が現れ、一様に出口へと向かっている。

そんな中、いつも見かける女性と男性がいる。いつも同じテイスト、目線で歩いている。

声を掛けてみたいが、何を話せばよいのか分からない。

夏目坂を登り、喜久井町あたりを歩いている。学生のころ仲良かった女の子がこの町で暮らしていて、暇に任せては界隈を一緒に散歩したことを思い出す。確か夏目漱石はこの町の生まれだったはずだ。それから(新潮文庫)、至る所に寺がある町。

坂を下りると外苑東通り。その昔頻繁にライブ活動していたころ、タクシーに機材を詰め込んでこの通りを抜け、四谷三丁目に向かったものだ。それから、以前勤めていた会社で深夜タクシー帰りになるといつもこの通りを走り抜けていた。とまれこのあたりだけ隘路になっていて、夕方から深夜に掛けて渋滞するので若干注意が必要な通り。

やがて曙橋、橋を渡ると四谷荒木町界隈。しゃれたバーがあちこちにある。久し振りに飲みに行こうかな、あてはないけれど。

夕刻、六本木の国立新美術館にてダリ展。ずどんと一発、鑑応えあり。

今週から年明けくらいまでの間、出版系の仕事にパワーをシフト。マーケットは相変わらずダウントレンドだけど、いいねぇこの、逼迫感!