夢。湾岸エリアのターミナル駅近く、大通りに面したさほど広くない緑地帯、椿山公園。くすんだ、生気の無い緑が繁茂しちょっと気色悪い。公園に入ると左側に幅広で急勾配な坂が切り立つ暗い森の中へと向かっている。初夏だというのに落ち葉が厚く積もったままの足元、鬱蒼とした木々に吸い込まれるように登っていくと、至る所に衰弱した犬、猫の姿、もともとペットとして飼われていたもののように見える。更に先に進むと同じように木々の根元に倒れうずくまる若者たち、街中から逃げ込んできたようだ。あまりにも気味が悪いので引き返そうと振り返ると、足元遙に河口と海が見える。いつの間にか相当高いところまで登ってきたようだ。引き返す気力も失せて呆然としていると、生気の無い木々の葉が風に吹かれてカサカサと、暗い森の中であざけり笑うかのようにカサカサと。